焼き絵ギャラリー

今は昔のことですが、’時間が自由になったら’、と考えていたことは、いくつかありました。その一つが、小・中学校の学科で言えば、「図工」で、あらゆるジャンルの絵を描き、工作代わりに、「バード・カービング」にのめり込んだものでした。
この「バード・カービング」で、鳥の羽をより精巧に仕上げるために、教室で上級者が使用していた、バーニング・ペンなるものを知り、早速これを購入しました。
英文のカタログを読むうちに、≪Pyrography≫という表示があり、色々調べたところ、このバーニング・ペンを使って木や板に描く絵、これが『焼き絵』でした。
それからというもの、油絵もバード・カービングもそっちのけで、『焼き絵』に没頭する羽目になりました。
以前HPで、『焼き絵』を掲載したところ、数人の方からリンクの申し出があったり、「面白そうなので教えて・・・」等など、予想外の反響がありました。
しかし、好事ばかりでなく、思わぬハプニングに嫌気して、掲載を中止しました。
以来、大分時間が経過しましたので、そんなエピソードも、差し支えない範囲で、もしかしたら、今後このページでご披露しようか、とも考えています。
 掲載を中断したことで、「何で止めちゃったの・・・」とか、人づてに「焼き絵の人、どうしてるの・・・」などの声を聞き、あらためて、これまでの作品の、整理の意味を含めて、何回かに分けて掲載することにしました。



写真をクリックすると拡大表示します。

私が『焼き絵』を描くようになって、まる10年になりますが、この絵は私が『焼き絵』に、真剣に取り組むきっかけとなった作品です。
というのは、「日本ウッドバーニング協会」が、平成12年に第一回目のコンテストで作品を募集していることを知り、これに応募して”金賞”を受賞した絵だからです。
「目がいいね・・」などとお褒めを戴きましたが、今となっては<イマイチ>なんです。
私の『焼き絵』の出発点が「バード・カービング」だったせいか、どうしても鳥を多く描く傾向があります。
鳥には孔雀やカワセミなど、極めて美しい色彩のものがいます。
これらの鳥を『焼き絵』で表現するのは至難の業です。そのため、『焼き絵』の上から彩色する人もいますが、私としては、これにはちょっと疑問を感じています。
これはバックにのみ単純な色を使った第1号作品ですが、第2号はまだありません。
この絵のサイズは、横約55a縦約42aですが、描き上げるまで、ほぼ2ヵ月を要しました。
第3回個展の案内状に使用した絵でもあります。
これまでにざっと200点位描いた絵の中で、最も気に入ったものでしたので、絶対に手放したくなかったのですが、残念ながら’目利きの方’に捕獲されてしまいました。
再度この絵を描く気力と根気は、今の私には、残念ながらもうありません。
これは、私が上野の不忍池で、甲羅干しならぬ、羽干しをしている「鵜」を撮影した写真を基に描いたもので、まずまずの出来かな、と自画自賛しています。
『焼き絵』で描く鳥としては、この鵜とか鷲や鷹の類が最もムリがありません。
とは言っても、「焼き」の濃淡のみで描くだけに、それなりのテクニックが要求されます。
今は、下絵を見ながら、こういう風に描こうと、イメージ出来るようになりました。
我が家の庭に柿の木があります。昨年は当たり年で、沢山の実をつけてくれました。
その大半は鳥の餌です。冬になって葉が落ちたら、餌台を設けて、サンクチュアリーにします。
色々な鳥が来ますが、この年は珍しく”つぐみ”と”メジロ”が多く来ました。
この2種は、喧嘩もせずに仲良く餌を食べます。写真は合成したものです。
昨年は2年続けて、メジロがハナミズキの木に巣をかけました。可愛い鳥です。


「焼き絵ギャラリー その2」へ


「焼き絵ギャラリーその3」へ

「焼き絵ギャラリーその4」へ

「焼き絵ギャラリーその5」へ

木村 堯のページへ

トップページへ