これまで私は、台湾に2回旅行しました。
初回は、今から25年前の1988年、出向先企業の社内旅行で、台北だけの観光でした。
2回目は、2009年に、台北、台中、台東、台南、など、8都市を巡るツアーを楽しみました。
 
過去に私は、各国の所謂、絶景と言われる観光地を、好んで行って来ました。
まだ行ってみたい所はありますが、歳を取って遠距離の旅は、無理と諦めています。
 
今年5月にテレビで、近々台湾が「世界遺産」に登録を検討中だという景勝地を、某タレントが紹介する番組を見て、空路片道3時間弱のコースですから、是非とも指定される前に行ってみようと思い、ツアーではなくマイプランのスポット観光を業者に依頼し、一緒に行きたいという黒沢さんと二人で、3泊4日の旅に出ました。


羽田から台北松山空港まで僅か3時間。先日八重山諸島へ行きましたが、日本最南端の波照間島からは、実はほんの200qの目の先だったんです。
それは兎も角、上の4枚の写真は、到着後真っ先に観光した、「十分瀑布」です。
十分は地名ですが、落差約20m、幅約40m、カーテン型の滝としては、台湾最大で、半円形の形状と、その美しさから、「台湾のナイアガラ」と呼ばれているんだそうですが、これでは、ナイアガラが気を悪くするのではないかと、私は思うのですが・・・
   
滝の2番手、「黄金瀑布」です。この辺りは、銅などの金属の精錬工場の跡地だそうで、ヒ素等の重金属の砂鉱が堆積して、菌類が繁殖した結果、黄金の色合いとなった為、この名が付けられたそうです。
高低差がある地形のため、水量が多い時、水は勢いよく流れ、水流の少
ない日には、幾層かの水のカーテンのように見えると言います。この日は、中程度でした。 
   
これらの写真は、二日目観光の目玉、「太魯閣渓谷」(タロコ渓谷)周辺です。
ここは花蓮(カレン)地区に属していますが、花蓮は大理石の一大産地で、この渓谷は、渓流が大理石の岩盤を侵食して形成された大渓谷で、奇岩・怪石と水の美しさ故、台湾の中でも、特に人気の高い観光地です。「タロコ」の地名は、流域の台湾原住民タロコ族の言葉で、「連なる山」を意味するそうです。
すばらしい景観は、息を飲むようでした。特にこの吊り橋は、「錐麓吊橋」
と呼ばれ、渡橋するには事前申請が必要でした。
   
太魯閣から車で約30分、かつて日本が統治していた当時、清水さんという技師が設計した道路から望む「清水断崖」です。約2q続くほぼ垂直に近い断崖は、世界的にも珍しく、昔は台湾八景のひとつだったそうです。
   
台湾3日目、台東観光に向かい、ホテルを出発してすぐ、朝市が開かれていたので、ガイドに誘われて立ち寄ってみました。
野菜、果物、肉、魚等々主として食料品の露店ですが、どれもこれも
品数豊富、特に果物は珍しいものがありましたが、何と言っても、矢張り台湾バナナでした。
   
「三仙台」と呼ばれる、台東県、東海岸で最も人気のある観光スポットで、この日も、教師に引率された小学生が来ていました。
元は火山岩からなる、一つの岬だったものが、海水の侵食により、岬の一部が削られて島になったもので、滅多に人が立ち入らなかった為、珍しい海浜植物の景観を残した、自然保護区でした。
ここに1987年、「八拱跨海歩道橋」と呼ばれるアーチ型の橋が架けられ、島まで渡ることが出来、特に太平洋の日の出を眺めるのに絶好の地点だそうです。
   
ここは「小野柳」という、台東県最南端の奇岩が連なる観光スポットです。
日本にも宮崎県に「鬼の洗濯板」なる奇岩がありますが、豆腐岩、キノコ岩、ハチの巣岩などと名付けられた珍しい海岸線です。
この日の翌日、つまり台湾最終日ですが、台北北部の「野柳」へ行きま
したが、ここより規模が小さいため「小野柳」と呼ばれるのではないかと、私は考えています。
   
いよいよ帰国日午前中の、最終観光地「野柳地質公園」です。
東シナ海をバックに奇岩が並ぶ公園で、台北から車で30分弱の交通至便の位置にあり、人気の観光地であることが良くわかります。
この日は土曜日だったこともあって、大型観光バスをはじめ、我々
が帰途に就いた昼頃は、駐車場は一杯でした。昨年10月から、混雑時は入場制限だそうです。
ここで一番人気の岩は、クレオパトラに似たという「クイーンズ・ヘッド」なんだそうですが、記念撮影の人また人で、これを避けて、写真を良いアングルで撮ることが出来ず、余り似ていないようで残念でした。
掲示板に、ネットから借用した写真を掲載しましたので、比較してみてください。 


今回観光した景勝地の数か所は、2009年の旅行で行ったことがありました。
しかし、多人数の団体旅行で、立ち寄り箇所がほんの入り口だったり、時間が極めて短かった為、写真を撮るだけで、記憶が薄れていたんだろうと思います。
今回は、黒沢さんと二人だけの、観光地を限定した旅行でしたから、ガイドに執拗に説明を求めたり、時間が足りなければ行き先をカットしたり、文字通り、気ままな旅でした。もし、台湾が数年のうちに、世界遺産に登録したとしたら、「あぁ、あそこは行ったなぁー」と思い出すことでしょう。
           こんな旅って悪くありませんね。



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